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柿衞文庫コレクション「あやかしの俳句」(市立伊丹ミュージアム)
柿衞文庫所蔵品より俳諧・俳句で詠まれた雪女、幽霊、狐、鬼など「妖かし」をテーマにした作品をご紹介します。
わたしたちは、春夏秋冬の移り変わりの中で、美しく豊かな自然と向き合いながら日々の暮らしを立てていますが、思わぬ自然の脅威や説明のつかない不思議な現象を目の当たりにすることがあります。そんな時、日本人は、古来よりその不安や混乱をやわらげる方法として「妖怪」を生み出しました。平安時代に安倍晴明で知られる陰陽師が式神という霊的な存在を扱い、妖怪を追い払うというお話はテレビや映画などのメディアにより、広く知られています。 この展覧会では、柿衞文庫コレクションの中から俳諧・俳句で詠まれた「雪女」や「狐火」「鬼」「河童」などを紹介します。 江戸初期に編纂された俳諧撰集『二葉集』では、「くさの葉の陰につくばうてゐる」の前句に西山宗因の句「幽霊は小便するとてうせにけり」や「幽霊も手の皮むいて是迄也」の前句に鹿嶋貞林の句「詫ますからは閻魔王さま」など鬼や幽霊、雪女、天狗などの妖怪を題材にして滑稽に詠んだ句が多く収録されています。特に「雪女」は、正保二年(1646)に松江重頼が刊行した俳諧作法書『毛吹草』や寛文七年(1667)に北村季吟が刊行した季寄せ『増山井』に掲載され、冬の季語として定着しました。 近現代になると、山口青邨の故郷への愛慕を詠んだ句「みちのくの雪深けれバ雪女郎」や宇多喜代子の幽霊を身近な存在として詠んだ句「幽霊も一人二人と数うべき」のように、妖怪の存在は個人の心情を表す表現方法として多く詠まれています。 さらに、芭蕉が「おくのほそ道」で訪れた栃木県那須岳の九尾の狐伝説や蕪村が八つの妖怪譚を収録した妖怪絵巻なども紹介します。
■開催日時
2024年10月11日(金)~12月22日(日)
午前10時~午後6時(入館は午後5時30分まで)
※入館は30分前まで
■休館日
月曜日(ただし10月14日・11月4日は開館、10月15日・11月5日は休館)
■場所
市立伊丹ミュージアム 展示室1
https://itami-im.jp/
■料金
一般 200(150)円、大高生 150(100)円、中小生 100(50)円
※( )内は20名以上の団体料金
※学生の方は、学生証をご提示ください
※兵庫県内在住・在学の小中学生は、ココロンカードなどのご提示で無料
※伊丹市内在住の高齢者の方は、証明書のご提示で半額(平日は60歳以上、土日祝は65歳以上)
※障害者手帳をお持ちの方は、手帳のご提示で半額(ご本人と介護者1名)
※その他の特別料金等についてはWEBサイトをご覧ください
■アクセス
阪急伊丹線・伊丹駅下車、北出口または東出口より北東へ徒歩約9分
■WEBサイト
https://itami-im.jp/exhibitions/ayakashinohaiku/